/dev: スイフトプレイの加速
皆さん、こんにちは!リーグのゲームデザインディレクターのBryan “Riot Axes” Salvatoreです。サモナーズリフトのランク戦からゲームモードまで、ゲームプレイ体験を全体的に監督しています。ゲームプレイに関して戦略的に正しい選択が行われるように徹底するのが私の役目です。今日はスイフトプレイの最新情報をお伝えします。さっそく見ていきましょう。
リーグにおけるスイフトプレイの位置づけ
皆さんの中には、短い試合を行う時間さえほとんど取れない人、フルゲームに必要な時間をかけずに新たなチャンピオンを試してみたい人、あるいはリフトに慣れようとしている初心者もいるでしょう。スイフトプレイはリーグの試合全体の流れを体験できる高速キューとして設計されており、試合のテンポは速めなものの、「リーグ」の本質を味わえるようになっています。
スイフトプレイは、そんなキューとなる大きな可能性を秘めているはずですが、その目標はまだ完全には達成できていません。そこで、皆さんのフィードバック、プレイテスト、アンケートをもとに、今後改善していくべき三本柱を特定しました。それはペース、レーン戦、ジャングルです。
ペースについて
スイフトプレイがリリースされて1年近くが経ち、これまでの間に全体的なテンポを改善できるポイントがわかりました。試合展開を分析する中で、いくつかのパターンが特に浮き彫りになってきたのです。
まず、スイフトプレイの試合時間は平均8分ほど短いものの、依然として目標よりはやや長めです。通常のサモナーズリフトのゆったりとした戦略的なペースも引き継いでいます。つまり、序盤のレーンフェーズが長引き、デスタイマーや復活後の移動時間が長く、そして全体的にアクション密度も低い状態です。それに加えて、サモナーズリフトの中立オブジェクトがすべて、スイフトプレイの短いタイムラインの中に圧縮されているのです。これらすべての要因により、サモナーズリフトよりもペースが遅いだけでなく、戦略的な密度が濃いゲームになっています。
ゲームペースに最も大きな「感覚的」影響を与えるのはオブジェクトです。ミニオンのスケーリングやプレイヤーのゴールド/経験値の獲得などの仕様が試合時間に影響を与えるのに対し、オブジェクトの変更は、ゲームペースが実際にどのように「感じられる」かや、試合展開に影響を与える要素です。
そこで、スイフトプレイが持つべき正しい感覚を実現するために、主にオブジェクトに焦点を当てることにしました。(息を深く吸い込んで)他のキューと同様に、アタカンと「力の偉業」がゲームから削除されます。それに加えて、これはスイフトプレイのみの変更となりますが、ヴォイドグラブとリフトヘラルドも削除されます。エレメンタルドラゴンの出現は最大2回となり、「ドラゴンソウル」を手に入れるためには両方をキルする必要があります。バロンナッシャーの出現タイミングは12:00になり、エルダードラゴンは15:00およびその後6分ごとに出現するようになります。ピット内にドラゴンがいる場合、そのドラゴンは消滅してエルダードラゴンに巣を譲ります。
これらの変更により、複数の目標達成を目指します。1つ目は、オブジェクトのペース配分によって確実に試合時間を短縮することです。タワー攻撃などのゲームを進めるための能動的なプッシュを行う時間が増え、オブジェクト関連の駆け引きに費やす時間が全体的に減るでしょう。2つ目は、試合を決着させるだけのパワーを早い段階で得られるようにすること、そして3つ目は後半で詳しく説明しますが、ジャングルのストレスを軽減することです。
また、他にも注目に値する細かい点があります。ドラゴンが2体に変更されるため、エレメンタルリフトは最初のドラゴンを倒すと発動するようになります。15:00までに1体も倒されなかった場合、エレメンタルリフトは発動しません。バロンバフがデス後も残るようになり、そのパワーを存分に活用してゲームを進められるようになります。また、試合時間の上限を確実に引き下げられるよう、サドンデスが5分前倒しされて25:00に発生するようになります。
以上すべての変更が相まって、スイフトプレイが抱えるテンポの問題が劇的に減り、同時にその時その時のチャンピオン対決にエンゲージできる余地も増えるでしょう。
もっと速く…レーンへ!
私たちが検証したもう1つの領域はレーン戦です。具体的には、レーンへの到達時間と進行時間に注目しました。まず根本的に、サモナーズリフトの構造上、チャンピオンのキルは勝敗に直結するものではなく、間接的にゲームを進めるものです。なぜなら、相手がグレー画面を眺めて戦線に戻ってくるまでにリードを確保し、タワープッシュやレーンを制する機会が得られるようになるからです。
ただ、これはスイフトプレイです。延々と待ち続けたい人なんていませんよね?私たちはこの時間帯における推進力を追加すると同時に、レーンに素早く復帰して相手のプッシュに対抗できるようにしたいと考えました。
そこで、こうした状況でレーンをプッシュしやすくするために、新メカニクス「ミニオン・フレンジー」を考案しました。敵チャンピオンを倒すたびに近くのミニオンがフレンジー状態になり、移動速度、攻撃速度、敵のミニオンとタワーに対するダメージが大幅に増加します。さらに、ミニオンを倒して得たゴールドを近くの味方チャンピオンと共有できるようになります。(味方同士のラストヒット争いは不要です!)ジャングル内でキルを獲得した場合は、次に遭遇したミニオン軍団に「ミニオン・フレンジー」が適用されます。
また、今回リフトに登場する新メカニクス「クリスタルバースト」もスイフトプレイに追加されます。Season 1 ゲームプレイ・プレビューでも触れましたが、要点は次のとおり:時間が経過するにつれて攻撃を受けていないタワー上にゆっくりと結晶が成長します。結晶は攻撃を受けると消費され、追加ダメージが一気に発生します。「全員が使える打ちこわし」を想像してみてください。レーンプッシュの状況が整えば、誰でもレーンを押し込んだり進行したりできる力が得られるのです。ルーンの「打ちこわし」は残るので、愛用者の方もご心配なく。こちらは由緒正しき「3ヒットの自動効果」に変更されるだけです。
今回の変更により、レーンを制圧することで敵のタワーにダメージを与えやすくなり、それがゲームの進行につながるようになります。またこれは、長々と続くグレー画面や戦線復帰時間にも終止符が打たれることも意味します。スイフトプレイのデスタイマーが大幅に短縮され、ホームガードも、さらに速く、遠くへ──他のキューの新ホームガードよりも──移動できるようになりました。
「ミニオン・フレンジー」に加え、試合がレベル3、かつ1400ゴールドを持った状態で始まるように変更されます。これはランダムミッドと同じ仕様です。開始早々アクションに移れるようになり、ドラン(ブレード、リング、シールド)はガーディアン(ホーン、オーブ、ブレード、ハンマー)に置き換えられます。新シーズンのノーマル&ランク戦と同様に、ミニオンが0:30に出撃するようになりますが、スイフトプレイではさらに第3ウェーブ以降、毎ウェーブに砲台ミニオンが追加されます。これにより、どのウェーブもプッシュする価値があるようになりました(特に「ミニオン・フレンジー」発動時)!
ジャングルへようこそ
皆さんご存じのとおり、ジャングルはスイフトプレイで人気のないポジションです。それもダントツで。私たちが今すぐ取り組みたいと考えている主な原因が2つあります。初回クリアはノーマルやランク戦と同様に難しく、ジャングルがオフメタチャンピオンにとって最も失敗が許されないポジションである理由となっています。また、スイフトプレイではカジュアルな試合を目指しているのに、中立エピックモンスターをめぐる戦略的な駆け引きは他のキューよりも激しくなっています。
このプロジェクトを始めたとき、私たちはジャングルモンスターの寛容性を向上することで初回クリア問題に取り組むことにしました。多くのチャンピオンにとってジャングルがクリアしやすくなるように、ジャングルモンスターの与ダメージを減らしたり、ペットからの被ダメージを増やすなどの調整を入れたりしたのです。しかしその後、これらの変更の大部分を削除しました。なぜなら、最初のジャングルモンスターもレベル3で出現することを差し引いても、レベル3&1400ゴールドで試合を始めること自体が、ジャングルを素早く安全にクリアするのに十分なバフだとわかったからです。
ジャングルクリア周りで導入される唯一の大型調整は、ほとんどの中立モンスターの再出現が15秒前倒しされること、そしてジャングルペットの進化に必要なおやつの数が、初回は15個、2回目は25個だけになるということです。私たちの目的は、オフメタのジャングラーが序盤のジャングルクリアを余裕をもって行えるようにすることです。今回の施策が実際に機能しているかどうかを今後も監視していきます。
私たちがここで対処したいと考えていたもうひとつの大きな課題は、中立オブジェクトが占める重要度です。スイフトプレイの中立オブジェクト数はほぼ同じですが、非常に短い時間の中に詰め込まれているため、ゲームがプレイヤーをただ導いているような印象を与えていました。そこで先に述べたとおり、ヴォイドグラブ、リフトヘラルド、アタカンを削除することで、オブジェクト周りを簡素化します。今後はドラゴンとバロンだけに集中すればよく、それ以外の時間に存分にファームできる余裕もできるでしょう(ギャンク好きな方はもちろんギャンクの時間も)。
私たちは引き続きジャングルの監視を続けていきます。今回の変更はシンプルではありますが、ジャングルでのゲーム体験のストレスが大幅に軽減され、オフメタチャンピオンを選んだ場合でも不利になりにくいはずです。
おわりに
現在スイフトプレイについてお伝えできることは以上です。年明けにまたチェックしてみてください。皆さんに新仕様をお試しいただくこと、そしてフィードバックを楽しみにしています。