/dev: WASD操作が近日登場
LoLは非常に奥が深くて複雑なゲームです。こうした魅力があるからこそ、何千時間も楽しくプレイでき、白熱した競技が繰り広げられているのです。私たちは、現在のLoLの核となる要素を定期的にアップデートし続ける一方で、LoLの未来を見据えた長期的なプロジェクトにも取り組んでいます。
その中のひとつの準備が整いましたので、今日ここでご紹介いたします。その新要素とはWASD操作設定の導入です。クローズドプレイテストを終え、いよいよ皆さんと一緒にテストする段階へと移行します。
WASDを使うべきか使わぬべきか?
LoLの操作システムに慣れている皆さん。ポイント&クリック操作は引き続きご利用いただけますので、どうかご安心ください。また、両方の操作方法で競技性を担保できるように尽力しています。
私たち開発スタッフも長年LoLをプレイしてきましたので、このジャンルを好きになるきっかけとなった従来のMOBAスタイルの操作方法に深い敬意を持ちつつ本プロジェクトに取り掛かりました。WASDを導入してもLoLの真髄を変えることなく、新規プレイヤーとベテランプレイヤーの両方に新鮮でありながらも慣れ親しんだプレイスタイルを提供できると私たちは信じています。
新規プレイヤーは、現在のPCゲームの主流であるWASDに馴染みがあります。そして正直な話、私たち開発スタッフの中にも、他のゲームをプレイした後にLoLに戻ってくると本能的に指をWASDキーの上に置いてしまう人がたくさんいます。WASDをもうひとつの操作方法として提供することで、他のゲームから来たプレイヤーはより直感的にLoLをプレイできるでしょう。つまり、新しいプレイ方法を探している方、LoLを始めたばかりの方、あるいは友達をLoLに誘う方にとっては、より気軽にLoLを始め、その面白さを知るきっかけになるはずです。
どちらの操作方法を選んでも、すべてのロールやスキルレベル帯のプレイヤーが快適にプレイできるようにしたいと考えています。その実現には様々なスキルレベル、ロール、チャンピオン間の勝率を注視する必要がありますので、数か月にわたってWASDを段階的に導入していきます。そこで皆さんの出番です。
参加者求む
WASDをライブサーバーでリリースする前に十分な検証が必要です。そのため、PBEでの試用運転は長期間にわたって(近日開始、複数パッチ間継続)行われます。私たちもWASDで何度も何度も試合を繰り返し、プレイヤー・ラボを実施し、さらにはMSIでWASDを採用することでプロのフィードバックを得てきました。それでも、皆さんからのさらなるご意見や実体験が必要です。
ありとあらゆるバグや想定外の挙動を確実に洗い出し、皆さんからのフィードバックに対処するために、私たちはWASDを評価しながら皆さんのプレイ方法に合わせて修正していきます。PBE終了後、まずランク戦以外のモードに段階的に導入し、その後いよいよランク戦とプロの試合を含むグローバルリリースを行います。各段階で皆さんのフィードバックをいただき、それを基に各機能を改良してバグを解消していきます。ランク戦にWASDを導入する前に、どちらの操作方法にも明白な優位性がないことをしっかりと確認します。
私たちの目標は、操作方法の選択がデメリットにならないようにし、各プレイヤーが自分にとって操作しやすい方法を選べるようにすることです。私たちがとりわけ注目しているのは、WASDが移動と攻撃のバランス(特に高速時)にどのような影響を与えるかです。例えば現時点では、WASDの方がポイント&クリックよりも引き撃ちしやすい場合があります。2つの操作方法の公平性を保つため、この点に関するフィードバックを特に重視し、必要に応じて調整を行っていきます。
すべてのマップ、すべてのチャンピオンで
LoLの真骨頂は、チームワーク、戦略、精神力が一体となり、スリル満点のプレイが炸裂する瞬間にあります。ラックスのアルティメットを視界外からブラインドしたり、ブリッツクランクのフックでミニオン群をすり抜けて油断している敵を掴み寄せたり…このようなプレイこそが、LoLの醍醐味であり、爽快で、純粋に楽しいと感じられる瞬間を演出するのです腕利きのテスターや特定のチャンピオンをメインにしているプレイヤーと連携して様々なゲームモードでテストを重ねることで、目標に向かって大きく前進してきました。今後は皆さんのフィードバックをもとにさらに磨きをかけていきます。
ほとんどのチャンピオンは最初からWASDで快適に操作できましたが、特に重点的に取り組むべき課題もいくつか見つかりました。参考までに、プレイテスターのフィードバックを反映し、これまでに行った調整の一部をご紹介します。
ミス・フォーチュンのアルティメットのような詠唱スキルにおいて、キーを押し続けていても発動直後にWASDキーでスキルがキャンセルされないようにプログラムを調整しました。
アンベッサの固有スキルについては、最短距離のダッシュしかできない不具合が起きないように見直しを行いました。
フラッシュにはターゲット設定を追加しました。これは、チャンピオンの進行方向に使う場合でも、急に逆方向の壁を越える必要が出てきた場合でも、フラッシュを自然に使えるようにするためです。
他にも…色々と面白いバグがあったのですが、それは別の機会にお話しします!

先行プレイテストに参加した高ランク帯プレイヤーのフィードバックを一部公開。
全体的なプレイ感の向上
WASD操作の開発中、LoL全体の操作感の向上に繋がるQoL改善点が見つかりました。例えば、キー単体よりも組み合わせた操作を好むプレイヤーのために、UIに表示されるキーバインドのヒントを増やしました。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。そして、悪用した人も。
操作方法の好みやLoLのプレイ歴に関わらず、今回の変更点の一部は皆さんにとって有益なものとなるでしょう。こちらもPBEで試せますので、WASD操作がどの程度快適になったか、皆さんのご意見をお聞かせください。
キー設定のリニューアル
かつて、一部のキー設定はシステムファイルの奥深くまで踏み込む勇気があるプレイヤーにしか変更できませんでした。チャンピオンのスキルを左クリックに割り当てようとした経験がある方なら、その苦労をご存じかもしれません!
今回行う入力システム刷新の一環として、キー設定がさらに簡単になりました。ユニットの選択やヘクスゲートの利用、スキルのキャンセルなど、これまで隠されていたアクションを、マウスボタンを含む好きなボタンに、ゲーム内のオプションメニューから直接割り当てられるようになります。
この新しいキー設定システムは、PBEでWASD操作を選択することでご利用いただけます。全プレイヤー向けにリリースする前に、新しい操作方法の全機能が万全であることを確認するためです。
ダイナミック固定カメラ
固定カメラは初心者からベテランまで人気の高い設定です。一度に対応すべき要素を減らせますが、ゲーム内の視界が大幅に狭くなるというデメリットもあります。
そこで、新たに「ダイナミック固定カメラ」設定を導入します。これにより、マウスやチャンピオンの動きに合わせてカメラを微妙にシフトさせることで視野を広げることが可能になります。私たちの目標は、固定カメラを愛用しているプレイヤーが、アクションに集中しながらも、迫り来るギャンクや長距離スキルに注意を払えるようにすることです。
ラストヒットインジケーター
今回PBEに登場する最後のQoLアップデートは、非ランク戦を対象としたラストヒットインジケーターです。ラストヒットはレーン戦の勝敗を左右する基本技術です。しかし、ウェーブコントロール、ポジショニング、ダメージトレードに気を配りつつ、正確な操作が要求されるラストヒットも同時にこなすのは、まだ不慣れな初心者にはとても難しく感じられるかもしれません。これらのビジュアル要素を非ランク戦限定で追加することで、LoLの競技環境に影響を与えることなく、ラストヒットのやり方を覚えていけるようになるでしょう。
ラストヒットインジケーターの助けがあっても、砲台ミニオンを取りこぼしてしまうことがあるかもしれません。実際、このような現象は高スキル帯のプレイテスターでも見られるのですから。このインジケーターはプレイヤーが安定してラストヒットを取れるように設計されていますが、そこに反映されるのは固定ダメージ源のみです。つまり、通常攻撃や「ウィッツ エンド」などのアイテムによるダメージ効果は反映されますが、「シーン」の追撃や「ジャックス」の強化通常攻撃などの可変ダメージは、従来どおりプレイヤーの采配やゲーム知識に左右されます。
今後について
WASD操作がPBEに実装されたら、ぜひ皆さんの声を聞かせてください。LoLの未来を築くために取り組んでいる長期プロジェクトは多数ありますが、そのひとつをようやく公開できるようになりました。他にも進行中のプロジェクトがありますので、詳細はまた後日にお知らせいたします。
それまでの間、ぜひWASD操作を試してみてください。皆さんに最高のプレイ体験をお届けできるよう、引き続きフィードバックを注視していきます。ご感想等あれば、ぜひお寄せください!